【悲報/店じまい】「はじめて」のママが急逝。店じまいしてしまいました。悲しい。限りなく昭和だったバーにさらば! ご冥福をお祈りします。
「はじめて」にはじめて行ったのは、2年前の春のことでした。
それまでに、
呑んべ横丁で入ったことがあるのは
「おでんや」だけ。他の店にも行きたいけれど、なんだかちょっと怖いよなぁと思いつつ、ある夕方、私は横丁に足を運びました。
すると、ひとつのバーからスレンダーなママがひょこっと出てきました。
思わず、
「あまりお金がないんですけど、飲みたいんです」
と言うと、
「あ、そう。うちはね、酎ハイ一杯500円、ビール一本900円、つまみが300円」
と、極めてクリアなお返事。
ママがちょい西田佐知子風(ちょいね。過度の期待禁物)だったことにも背中を押されて、思い切ってそのバーに入りました。それが、私と
「はじめて」の出逢いです。あれ以来、何度
「はじめて」を訪ねたことでしょう。
「はじめて」は、なんといっても店の構造がすごいです。あえて詳細は記しませんが(自分で行って確かめてネ)、ほほぉ〜、こういうのもありか〜っていうか、なんつーか。それから、店の構造と同じくらいママがすごいです。ほほぉ〜、こういうのもありか〜っていうか(笑)。ママのかったるい風情、”覇気のなさ”がたまりません。良くいえばアンニュイ(過度の期待厳禁)。
「はじめて」は、カウンター5席とテーブル1卓のみの小さなバーです。お通し(300円)は出ますが、他にこれといった食べ物メニューはありません。また、カラオケ(1曲100円)もあるので時に歌がうるさいこともあります。それでも足が向かってしまうのは、やはりママ独特の“覇気のなさ”に惹かれる故でしょう。
しかし、“覇気なし”とはいえ
「はじめて」のママはプロフェッショナルです。実は私、大震災の数日後、不謹慎とは思いつつ
「はじめて」で飲みました。立石はもとより、都心部でも多くの店が閉じた震災直後にもかかわらず、
「はじめて」だけはちゃんとオープンしていました。肝が据わっています。だてに、
「はじめて」なんてエロな店名をつけちゃいません。
その夜、私とママは余震で揺れる中、テレビの震災速報を眺めながら黙々と杯を重ねたのでした。
□「はじめて」
住所=立石7-1-6
電話:03-3691-8060
営業時間:訊いておきます。定休日=日曜、祝日。
メニュー:おつまみ=¥300、酎ハイ=¥500、ビール=¥900