
オイスターバー
私、無類の貝ずきです。お鮨屋さんでも、貝ばかり注文し続けるのが恥ずかしくて、仕方がなく合間に赤身や白身を注文するくらい。
そんな私に負けない強者(つわもの)が、いつもこの店のカウンターを陣取っています。グランドセントラル駅のオイスターバー。彼らに並んで貝を食べていると、ああ、「貝ずきに国境なし」としみじみ。

オイスターバー=生牡蠣と考えがちですが、イチ押しは生ハマグリです。特に大粒で肉厚、コリコリのチェリーストーン(Cherrystone/1粒1・65ドル/写真上)が優秀です。貝の旨みという点では、牡蠣よりいっそ上だと、私は思う。

生ハマグリを1ダースに、コールスロー(シーフードがおいしいお店は、たいていコールスローもおいしいです)を頼めば、けっこう満腹。足りない場合は、マンハッタン・クラムチャウダー($6.45)かニューイングランド・クラムチャウダー($6.95)を足せばどうでしょう。それでも、全部で3,500円程度\(^o^)/。


ところでこの店、接客態度に難アリです。簡単に言うと感じが悪い。それで他店に浮気もしてみたのですが、ここに敵う生ハマグリには未だに出逢っていません。而して、私はこの店に足を運び、接客には眼をつぶるーー。
中華街の合記飯店
昔のニューヨーク中華街は、今ほど栄えてなくて素朴でした。35年前、店選びに迷った私は、人の良さそうな中華服の伯母さんに推薦店を尋ねました。と、英語を話せない彼女は、私の掌を取って指で「合記」と書いたのでした。合記飯店は、以来、気が向くと訪ねるお店です。

この店のウリは、独特の醤油系あんかけソースで絡めた蟹(Blue Clab)です。1年中食べられますが、びっしりと身や卵が詰まった12月〜2月に食べてください。大皿に惜しげなくごっそり蟹がのって18・75ドル、2,000円ちょい\(^o^)/。

リューベン・サンドイッチ
日本ではほぼノーマークながら、ニューヨークの名物料理です。リューベン・サンドイッチ(Reuben)は、ライ麦パンにコーンビーフとスイスチーズ、ザワークラウト、それにロシアンかサウザンアイランド・ドレッシングを挟んだホットサンド。
コーンビーフと言っても、缶詰のまずいのを想像してはいけません。本物のコーンビーフは、牛肉の塊を長期間スパイスと塩で漬けた後に調理します。その風味の豊かさときたら。リューベンは、このコーンビーフを薄切りにし何重にも重ねて供されます(時々、重ねが何センチにも及びド肝を抜かれることもあります)。

ローアー・イーストサイドのカッツ(Katz’s/そういえば、過日『サタデーナイト・ライブ』でもこの店をパロっていました)が有名ですが、ニューヨークに数多ある、ユダヤ系デリのメニューには必ずあるので試してみてください。アメリカのどの街のリューベンより、格段美味なはずです。
なお、コーンビーフのかわりにパストラミ、あるいはコーンビーフとパストラミをハーフ&ハーフでサンドしたものもあり、これまたおいしいです。
