2015年06月11日

世界の温泉:【コロラド州グレンウッド温泉・番外編】太古の神秘、ヤンパ洞窟蒸し湯

 アメリカNo.1の絶景ルート、「カリフォルニア・ゼファー号」、ソルトレイクシティ〜デンバー区間の魅力のひとつは、ちょうど真ん中にグレンウッド温泉駅があること。当地で有名なのは露天の千人風呂ですが、今日は番外編で世界でも珍しい天然の洞窟風呂を。場所は千人風呂のすぐ西、歩いて3分です。


ヤンパ洞窟蒸し湯
 石灰岩から成る神秘的な洞窟は大小合わせて3つ。摂氏50度の「含鉄−ナトリウムー塩化物泉」(千人風呂とほぼ同じ内容)が蒸気となって内部を満たす。太古のままの洞窟ながら極めて清潔。全世界から入浴客が集まる。要水着。photo/ Jack Aflack

 ここは、「ヤンパ洞窟蒸し湯」と呼ばれています。ヤンパは、ネイティブアメリカン語の「偉大な薬」の意。

ヤンパ洞窟蒸し湯
 コロラド川の両岸に無数の温泉が湧く。ユテ族ゆかりの洞窟風呂が現在の場所で営業されたのは1887年〜。それ以前は階段がなかったので、天井からロープを吊るし洞窟まで降りていたという。

ヤンパ洞窟蒸し湯
 洞窟蒸し湯は地下にある。オーナーのパスティ・スティールさんは、ナパ・カリストガ温泉の元スパ経営者。蒸し湯内は「平均摂氏45度、湿度100%」ということで、早速、水着に着替えて階下へ。

「いい? 行くわよ!」
 パスティさんが気合いを込めて長暖簾を開くと、ぐあ〜ん、物凄い勢いで熱気と蒸気が立ち込めました。全身から一気に汗が吹き出ます。彼女に付いて穴ぐらを辿って行ったら、突然、天井の高い空間が広がりました(冒頭の写真)。実に神秘的。まるで遺跡の中にいるようです。
「水を充分飲むのよ。時々、桶に水を入れ足をつけたり、頭からかぶったりして。1回あたりの入浴は10〜12分が限度。洞窟から出たり入ったりを繰り返すこと」




「この蒸気はどこから来るの?」
 そう訊くと、パスティさんが懐中電灯で下の方を照らしました。薄明かりの中に、壁沿いを流れる細い湯川が浮かび、ほんのりと緑色の温泉がこんこんと湧いています。なんと美しい。見ているうちに、マザーネーチャーの力に思わず手を合わせました。日本の温泉場にも神棚が飾ってあったりしますが、温泉とは命の泉なんですね(蒸気で写真撮れず……)。
「洞窟内に浴槽を作ることもできるけど、私は、〈蒸し風呂〉というユテ族の伝統を守りたい。実際、今でも月に1度ユテ族がここに集まって儀式をするんですよ」(パスティさん)

ヤンパ洞窟蒸し湯
 洞窟の源泉を汲み上げた1階の個室風呂。写真は、2人用個室(45分$66.00)。摂氏50度の源泉を自分好みの温度に調整できる。個室なのでもちろん裸もOK。

 温泉適応性は、冷え性、貧血、切り傷他です。歴史資料によると、この辺りは鉱山で栄えたので鉛中毒に悩む労働者が湯治したそう。「ハゲが治った」なる記述も(The Bancroft Manuscript, State Historical Society of Colorado)。ほんとかね?




 湯上りはさすがに温泉効果、汗が止まらず、毛穴という毛穴から古くて汚いものが出て行く感じでした。しかも、マメに水を飲んだのでトイレも近く、自分がピュアに、すっからかんになっていくっていうか。ヤンパ洞窟蒸し湯を去る私の肌は、ぷるんぷるんのもっちもち。戸外には湯煙りがたなびいて、あぁ、ここに浴衣と下駄があれば。その上、射的場までとは言わないけれど。

ヤンパ洞窟蒸し湯
 各種エステもあり。当地にエステ(米国流に言うとスパ)は多いが、温泉を引いているエステはここと千人風呂だけ。

ヤンパ洞窟蒸し湯(Yampah Spa)
料金:入湯料(含タオル)$15.00
個室温泉$38.00(45分)
営業時間:聖夜他を除く毎日9:00am〜9:00pm
住所:709E. South St. Glenwood Springs, CO 81601
グレンウッド温泉駅より徒歩7分
電話:970-945-0667
photo/ Yampah Spa



グレンウッド温泉は、ソルトレイクシティとデンバーの中間地点。アムトラックの「カリフォルニア・ゼファー号」が1日1便発着。http://www.amtrak.com/home

→米国最強の絶景ルート
「カリフォルニア・ゼファー号」で行くソルトレイクシティ〜デンバーB


posted by 柳田由紀子 at 16:05| Comment(0) | 世界の温泉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]