2014年06月29日

世界の温泉:米西海岸、カーメル渓谷の秘湯、「タサハラ禅マウンテンセンター」

タサハラ禅マウンテンセンター」は、曹洞宗の国際開教師、鈴木俊隆(1905〜1971/著書に『禅マインド ビギナーズマインド』)が1967年7月に開いた禅院、本格的禅道場です。彼とアメリカ人の門弟たちが、19世紀末からアメリカ人の温泉地として栄えたタサハラ(ネイティブ・アメリカン語で「肉が焼け焦げる地」の意味)を入手したのは、1967年1月のこと。
 その後、やはり曹洞宗の国際開教師、乙川(知野)弘文らを迎え、本格的な禅院の形を整えていきました。

タサハラ

タサハラ禅マウンテンセンター」の1年は、ふたつのシーズンに分かれます。9月下旬から4月の秋冬期は、世界中から集まる修行者が、曹洞宗大本山永平寺式の生活を営む期間。一方、それ以外の季節は、宿泊施設として一般に開放。年間1万名の人々が訪れる、知る人ぞ知る温泉リゾートに変身します。 そう、タサハラの目玉は、なんといっても温泉! 上の写真のように露天風呂(男女別)もあり。眼下に清流が見え、日本の温泉にいるような気分にひたれます。裸入浴オーケー。温泉の分析方法が日本と違うので断言はできませんが、おそらくは、日本でいうところの「ナトリウム・カリウム・カルシウムー硫酸塩・炭酸水素泉(旧名・重曹泉)」ではないかと。メタケイ酸(110mg/l)をたっぷり含んでいるので美肌効果あり。火傷や切り傷にも効果が期待できるお湯です。

タサハラ
 森に囲まれ、柔らかな陽光が差し込む内湯(男女別)。こちらも裸入浴オーケー。

タサハラ
 サンフランシスコから南に車で5時間、カーメル渓谷の奥地、20キロ以上もの未舗装の険しい山道の果てにあります。特に、最寄りの村、ジェームズバーグからの山道は危険。そのため、「タサハラ禅マウンテンセンター」では送迎車を用意しています(1日1便/片道1時間/往復$35.00)。運転に自信のない方や、シティタイプの車の場合は利用することを強くおすすめします。

タサハラ
 ツインルーム=$223.00〜(3食込)。シングル$168.00〜。ドーミトリー(トイレバス共同)$105.00〜。

タサハラ
 ここは、基本的に電気を使わない「ランプの宿」。客室もランプのみ。テレビもなし。

タサハラ
プールあり。


タサハラ
 立派な禅堂。宿泊客も修行者たちと一緒に参禅できる(無料)。

タサハラ
 食事メニューはベジタリアン、アメリカ式精進料理。ダイニングでの飲酒は不可。室内の飲酒もすすめていないが、そこは各自の判断で。売店にアルコールは売っていません。

 なお、乙川弘文は、スティーブ・ジョブズが師と仰いだ人物です。また、ジョブズもタサハラを訪れています(温泉好きだったらしい)。ふたりの交流はコミックブック、『The Zen of Steve Jobs』(原作・ケイレブ・メルビー、作画・ジェス3、フォーブス刊)に描かれていて、世界各国で翻訳出版されています。実を言うと、この本の日本語翻訳は私が担当しました。


乙川弘文についてもっと詳しく知りたい方はこちら。
以前、「Kotoba」誌(集英社)に私が連載していた記事を、
集英社の許可のもとブログに転載しました。



Tassajara Zen Mountain Center
39171 Tassajara Road
Carmel Valley , CA 93924
Phone(予約用): 415-475-9362/888-743-9362

 
 スティーブ・ジョブズと禅僧、乙川弘文の交流を描いたコミックブック『ゼン・オブ・スティーブ・ジョブズ』(左)と、タサハラの創始者、鈴木俊隆が著したロングセラー、『禅マインド ビギナーズ・マインド』(右)。アメリカで禅を学ぶ者の間では、バイブル的存在になっている。
 22日間、アメリカ西海岸の温泉に入りまくった貴重な記録。「タサハラ禅マウンテンセンター」もリポートしている。ただし、創始者の鈴木俊隆を「春竜」と表記しているのはザンネン。
『宿無し弘文ースティーブ・ジョブズの禅僧』(柳田由紀子著/集英社インターナショナル/1900円+税)増刷出来!








posted by 柳田由紀子 at 08:43| Comment(0) | 世界の温泉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。