2014年03月16日

日本統治時代のソウルを再現、「富川ファンタスティックスタジオ」

月刊「旅」(新潮社)2005年8月号より転載/文・柳田由紀子

 私事ながら、今、『木槿の咲く庭』(原題:When My Name was Keoko)という、韓国系アメリカ人作家が書いた小説を翻訳している(新潮社より刊行予定)。原題が暗示するように、この本の舞台は、「創氏改名」の実施から終戦までの大日本帝国統治下朝鮮。


 翻訳作業を進めてうちに、私は、どうしても「戦中の朝鮮」を歩いてみたいという衝動にかられた。けれども、現代韓国にそれを求めるのは無理?−−と思っていたら、幸いにもドンピシャの場所が、それもソウルのすぐ近くにあることがわかった。

富川ファンタスティックスタジオ
「富川ファンタスティックスタジオ」。ここは、現役の映画やテレビ撮影所で、世界的ヒット映画『ブラザーフッド』もこのスタジオで撮影された。

 関係者以外に一般の人も入場できる点は、京都の太秦映画村と同じシステムだ。したがって、運が良ければロケ現場に出くわすことも。Photo: courtesy of Bucheon Fanrastic Studio

富川ファンタスティックスタジオ
 Photo: courtesy of Bucheon Fanrastic Studio

 4万平方メートルの敷地には、日本統治時代のソウルの街並みが見事に再現されており、たとえば、現在の忠武路地区にあった「日本街」、ソウル一(いち)と呼ばれた「和信百貨店」、抗日派の多くが収監された「鐘路警察署」他、靴屋さんもあれば、映画館、実際に当時の食べ物を味わえる飯屋やカフェに、これまた実際に乗車できるチンチン電車や人力車まであって、さながら生きた本物の街のよう。

富川ファンタスティックスタジオ
 Photo: courtesy of Bucheon Fanrastic Studio

 スタジオは、翻訳上の疑問をたくさん解いてくれた。終戦60年目を迎えるこの夏、読者にとっても、訪れるにふさわしい場所かと強く思う。

*残念ながらこのスタジオ、現在閉鎖されているようです。











posted by 柳田由紀子 at 15:48| Comment(1) | 過去の雑誌記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして こちらで書いて良いのかわからず書きました
銀座の病院を教えていただけたら助かります
私も歯根膜炎で原因がわからないで困ってます
Posted by みき at 2014年03月30日 11:32
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